リバウンドすると痩せにくい体になる、というのは誰もが一度は聞いたことがあるはず。その理由も様々。
「ダイエットすると筋肉が落ちる。でもリバウンドすると脂肪だけが戻るから痩せづらい体になる。
「ダイエットすると代謝が下がる。だからリバウンドすると代謝が低いままで痩せづらい体になる。
果たして、これらの話は本当なのだろうか?
今回は、論文から「リバウンドすると痩せづらくなるのは本当なのか」を検証。
実は、リバウンドすると痩せづらくなるというのは、何の根拠もない話なのである。
”リバウンドすると痩せづらくなる”は嘘
結論を言ってしまえば、リバウンドすると痩せづらくなるというのは嘘である。
ダイエットで筋肉が落ちるし代謝が低下するのは本当。しかし、リバウンドするときに脂肪だけが元に戻ることはなく、減った筋肉と低下した代謝もきちんと元通りになる。
例えば1996年の研究では、12人の肥満女性を対象に調査したところ、「18.9kgのリバウンド時に、脂肪だけでなく筋肉と代謝も元通りになった」ことが報告されている。(R)
この研究では結果がグラフ化されているのだが、これが非常にわかりやすい。

一番上から代謝(REE)、体重(Body Weight)、筋肉量(FFM)、体脂肪量(Body Fat)なのだが、どれも形は全く同じ。
真ん中のダイエット終了時(Weight Loss)では脂肪が減り、それにあわせて代謝の低下と筋肉の分解が起きている。
そして、右側のリバウンド後(Weight Regain)では脂肪が見事に元通りになっているが、同時に筋肉量と代謝も回復していることがわかる。
要するに、リバウンドしても全てが元どおりになるだけ。リバウンド後だからといって痩せにくい体になることはない。
まとめ
リバウンドしてもすべてが元通りになるだけ。
リバウンドを繰り返しているからといって、「もう自分は痩せられないんだ...」と諦める必要はない。気にせずまたダイエットに挑戦すればいいのである。