上腕三頭筋に本当に効く筋トレは何?長頭・短頭の鍛え分けも論文で解説

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筋トレをしている男性の憧れと言ったら、なんと言ってもたくましい肩と太い腕だろう。

その中でも腕といえば、二頭筋を思い浮かべる人も多いかもしれないが、太い腕に欠かせないのが上腕三頭筋。

今回は、2011年の研究から「本当に三頭筋に効くエクササイズは何なのか?」をご紹介。

各エクササイズの上腕三頭筋への刺激を調べたところ、上腕三頭筋は長頭と短頭を鍛え分ける必要があることが判明した。

目次

三頭筋の長頭と短頭を同時に鍛えるエクササイズはない

まず、上腕三頭筋は大まかにいうと長頭と短頭に分けられる。

上腕三頭筋(赤:長頭 黄:短頭)
上腕三頭筋(赤:長頭 黄:短頭)

この長頭と短頭からなる上腕三頭筋だが、実は鍛え分ける必要がある。

というのも、1つのエクササイズで両方を効率的に刺激するのは難しいから。

このことを示したのが2011年の上腕三頭筋のエクササイズである”プッシュダウン・ディップス・キックバック”の長頭と短頭への刺激を調べた研究で、各エクササイズの筋肉への刺激は以下の通り。(R

各エクササイズにおける筋活動量
各エクササイズにおける筋活動量

一番左のプッシュダウン(Cable push-downs)は、短頭への刺激(青)は高いが、長頭への刺激(赤)はイマイチ。

真ん中のディップス(Dips)も同様で、短頭への刺激(緑)より長頭への刺激(紫)が優位になっている。

一方で、キックバックになると短頭への刺激(オレンジ)は低く、長頭への刺激がかなり高いことがわかる。

つまるところ、長頭と短頭は刺激が入りやすいエクササイズが別なのである。

長頭を一番刺激するのはダンベルキックバック

先ほどの結果で見た通り、上腕三頭筋で長頭を鍛えるためにオススメなのがダンベルキックバック。

この研究では長頭への刺激がより詳細に調べられており、インクラインベンチに体全面をつけて行うキックバックが最も刺激が高いという結果に。

各エクササイズにおける長頭の筋活動量
各エクササイズにおける長頭の筋活動量

左から順に”インクラインベンチキックバック・バーベルネックプレス・普通のキックバック・ダンベルエクステンション・EZバートライセップスエクステンション”。

オレンジのインクラインベンチを60°で行うキックバックが一番刺激が強いことが分かります。

以前の記事でも紹介したが、2011年の研究でも同様で、キックバックは長頭への刺激が大きい。(R)

長頭を鍛えるためには、キックバックがベスト種目と言えそう。

短頭を一番刺激するのはプッシュダウン

次は短頭のエクササイズだが、ここでオススメなのがプッシュダウン。上腕三頭筋のエクササイズとしてはお馴染みなアレである。

この研究で用いられているのは、ケーブルではなくストレイトバーか(動画のような)曲がったバーなのだが、他の三頭筋エクササイズに比べて短頭への刺激が強いことが判明していいる。

各エクササイズにおける短頭の筋活動量
各エクササイズにおける短頭の筋活動量

左から順に”プッシュダウン・EZバートライセップスエクステンション・ギロチンプレス(首に落とすベンチプレス)・ダンベルキックバック・ダンベルエクステンション”。

一番左のプッシュダウンが一番短頭への刺激が強いことがわかる。

プッシュダウンは初心者でも取り組みやすい上、肘への負荷も少ない。短頭を鍛えるにはベストな選択肢といえるだろう。

まとめ

今回は「三頭筋のエクササイズ」に関する研究をまとめたので、最後にもう一度内容をおさらいしよう。

  1. 三頭筋は長頭と短頭を別々に鍛える
  2. 長頭を最も刺激するのはインクラインベンチを使ったダンベルキックバック
  3. 短頭を最も刺激するのはバープッシュダウン

三頭筋のエクササイズ選びに悩んでいた人は、この研究を参考にしてみてはいかがだろうか。

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