ゆっくり痩せるほどリバウンドしないは嘘。早く痩せることのメリットとは

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「ダイエットは早く痩せるとリバウンドしやすくなる!」

ダイエットしている人なら一度は聞いたことがあるだろうこの言葉だが、実際に本当なのだろうか?

今回は、フロリダ大学の研究を中心に「ダイエットでゆっくり痩せるとリバウンドしないのか?」という話。

実は、ゆっくり痩せるほどリバウンドしないというエビデンスはないのである。

目次

痩せるスピードに関係なく、同じくらいリバウンドする

ダイエットはゆっくり痩せる方がリバウンドしないというが、この理論には大した根拠がない。

それどころか、ダイエットのペースとリバウンドは関係ないとした研究がある。

このことを示したのは、2010年のフロリダ大学による研究。(R)

被験者となったのは女性298人で、彼女らを3つのグループに分けて6ヶ月間のダイエットをしてもらった。

  1. 早いペース(”-0.68kg/週”以上)
  2. 中間のペース("-0.68kg/週”から”-0.23kg/週”)
  3. 遅いペース("-0.23kg/週”以下)

被験者の減量ペースをグループによって変え、半年間ダイエットさせた後、そこから1年間の追跡調査をした。

そうすることで「ダイエットのペースによってリバウンド効果に違いがあるか?」を調べたところ、以下のような結果に。

  • ペースが早いほど、ダイエット期間で体重が落ちた!(-10.9kg vs -7.1kg vs -5.1kg)
  • 1年後には、どのグループも同じくらいリバウンドしていた!(-2.6kg vs -1.8kg vs 1.3kg)

まず、ダイエットのペースが早いグループほど体重が落ちた。これは当たり前の話。

注目すべきはその後1年間にわたる追跡調査である。

1年後にはどのグループもリバウンドしたのだが、その程度はおよそ2kgと減量ペースによらず同じくらいリバウンドしたのである。

1年後の体重減少量で考えると、普通のぺースはゆっくりの2.7倍、早いペースに至ってはゆっくりの5.1倍もの減量を達成したのである。

早く痩せようと遅く痩せようと同じくらいリバウンドする、それなら早いペースで痩せた方が最終的にはいい結果を残せるのである。

1日あたり”維持カロリーの25%"のカロリー制限をしよう

とはいえ、ダイエットのペースがあまりに早すぎるのは良くない。

先ほどの研究では早いペースであっても月に2kgくらいしか落としておらず、一般的に言われる”早いペースのダイエット”よりはだいぶゆるいものなのだ。

ではどれくらいなら”早すぎるペース”にならないかというと、1日あたり”維持カロリーの25%の削減”が一つの目安になるかもしれない。

ということで、次に紹介するのは2015年の研究。(R)

被験者となったのはアスリート8人で、彼らに2つのグループに分かれてもらい4週間のダイエットをしてもらった。

  1. 1日あたり”-300kcal"のカロリー制限
  2. 1日あたり”-750kcal"のカロリー制限

こちらの研究でも減量ペースを変え、「減量ペースのダイエットへの影響」を調べたところ、以下のような結果に。

  • どちらのグループも筋肉を維持した!(-0.2kg vs -0.5kg)
  • 脂肪が落ちたのは、早いペースでカロリー制限をしたグループだけだった!(-0.2kg vs -1.7kg)

まず、1ヶ月という短いスパンでは”-300kcal”のグループは脂肪減少がちゃんとした数字の結果として出なかった。

一方で、”-700kcal(維持カロリーの24%)”まで減らしたグループは、1ヶ月で目に見えてわかる結果が出た。

それだけではなく、なんと筋肉の分解量も-300kcalと変わらないという結果に。

ちなみに、この研究ではタンパク質を”体重×2g”以上と十分な量を摂取している。

つまるところ、十分なタンパク質を摂っていれば、”維持カロリーの25%削減”まで減量ペース上げても、筋肉はそのままに脂肪を落とせるのである。

まとめ

減量ペースが極端に早いダイエットはもちろん良くないが、あまりにダイエットのペースが遅いとモチベーション維持が難しいというデメリットがある。

結果を早く出したい人は、カロリーを1日あたり25%くらいなら削減してもいいかもしれない。

その際、もちろん十分なタンパク質を摂取することも忘れずに。是非お試しあれ!

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