肥満の原因とは?論文から肥満になる人の脳の特徴が明らかに

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肥満の原因が”食べすぎ”であることに反対する人はほとんどいないだろう。

それでは、食べすぎてしまう原因はなんだろうか?

ここで多くの人は「本人の意思が弱いから」と答えるかも知れない。

しかし、実際は本人の意思が弱いわけではない。

実は遺伝的に「食べすぎてしまう脳」を持っていることが原因なのである。

誰もがみな満腹になるまで食べている。しかし、少量でも満足できる脳と大量に食べなきゃいけない脳のどちらを持っているかで、肥満になるかどうかが決まるのである。

今回は、論文から「肥満の原因」についてご紹介。

肥満だからと言って「自分は意思が弱いダメ人間なんだ」と思う必要はない。その自己嫌悪はさらなる食べ過ぎを引き起こす可能性するあるのである。

目次

肥満の原因は食べすぎなのは間違いない

一般的に、肥満は摂取カロリーが消費カロリーを上回ることが原因。

運動不足になりがちな現代は消費カロリーが少なくなりがちで、24時間手軽に高カロリーな食品が手に入るので、食べすぎになりやすい。

食べ物が溢れている現代では肥満になりやすいのだが、それでも人類全てが肥満なわけではない。

もちろん肥満体型の人もいれば痩せている人だっている。

それではこのような違いが起こるのか?

まず「少ししか食べなくても太ってしまう」と思っている人がいるという人もいるかも知れないが、そういうわけではない。

体に脂肪が蓄積されるのはあくまで「摂取カロリー>消費カロリー」となったとき。

あんまり食べてないのに太ってしまうと思っている人は単に「あんまり食べてないと思い込んでいるだけ」である。

実際に1992年の224人を対象にした研究では、被験者は実際の摂取カロリーよりも47%低く自分の摂取カロリーを見積もっており、消費カロリーに関しては51%も多く見積もっていたことが報告されている。(R

つまるところ、肥満の原因とは最終的に食べ過ぎに行き着くのである。

それではなぜ食べすぎてしまうのかというと、多くの人は「本人の意思力が弱いから」と答えるかも知れない。

肥満の人はだらしない人と思われがちだが、実際はそうではない。実は遺伝的に脳が「食べすぎてしまう」ようになっているのである。

食べ過ぎの原因は、脳の異常だった!?

遺伝的に脳が「食べすぎるように」なっているというのは、もっといえば「食べ物への期待感が大きい割に実際に食べてみると満足感が少ない脳」ということ。

日頃から”食べたい”と思う気持ちが強いわりに実際に食べたときの満足感はそこまで大きくないため、満足感を得るためにたくさん食べるハメになるのである。

このことを示したのがオレゴン大学が2008年に行った研究。 (R)

この研究は、肥満の人と痩せている人における脳の違いをMRIで調べたものだが、被験者となったのは33人の若い女性。

以下の2パターンにおける脳の状況を調べたのだ。

  1. チョコレートミルクシェイクを飲んだとき
  2. チョコレートミルクシェイクを連想させるものを見たとき

まず①だが、これは単純にミルクシェイクを飲んだときの満足感を測定している。

そして肝心の②だが、これは食事の期待感を測定したもの。ミルクシェイクをどれだけ美味しだろうと思えるかどうかを表しているのだ。

実際に食事を促すのはこの期待感のほう。

例えば「ミルクシェイクが美味しそう」という気持ちが湧かなくなったら、ミルクシェイクを食べることはないだろう。

例え実際に食べたときに美味しいと感じたとしても、である。

実は食事の満足感と期待感というのは別なのである。

実際にマウスを使った実験では、この食事の期待感に関係している脳の”報酬系”というところを破壊すると、マウスは砂糖を欲しがらなくなることが報告されている。(R

しかし、実際にマウスの口に砂糖をねじ込むと満足した表情を浮かべるのである。

そして、この研究では「肥満の人が報酬に関わる多くの部分において痩せている人より脳が活性化しやすい」ということが報告された。

つまるところ、肥満の人は痩せている人よりも食事への期待感が高いのである。

肥満の人は、食べ物への期待が大きく食事の満足感が少ない

そして、この研究の結果には続きがある。

それは「肥満の人は痩せている人より多くの領域において脳が活性化されていたが、脳の尾状核という部分だけは逆だった」というもの。

この脳の尾状核での活動が弱いということは、実際に食事をしたときの報酬が弱いということを示している。

具体的にいうなら、肥満の人は尾状核におけるドーパミンD2受容体が少ないのである。

そして”食事が報酬として弱い”ということは、言い換えるなら”たくさん食べないと十分に脳を刺激できない”ということになり、結果として食べ過ぎに繋がる。

ちなみに、このドーパミンD2受容体の減少は遺伝的なものとも言われている一方で、長年”高糖質・高脂質の食事の食べ過ぎ”という生活を続けることが原因とも言われている。

遺伝的なものか後天的なものかは厳密にはわからない。

しかし、肥満の人がこのように「期待感が大きい上に少しの量では満足できない」という脳を持っているのは間違いないのである。

肥満を抜け出す第一歩目は自己嫌悪をやめること。

仮に肥満になる原因が”太りやすい脳”を持っていることだとして、それでは痩せることを諦めて肥満であることに甘んじろということかというと、そういうわけではない。

肥満であることの原因が「自分の意思が弱いことによる食べ過ぎ」と思い込んで自己嫌悪に陥ることをやめるべきだと言いたいのである。

というのも、ダイエットをするときに何よりも大敵となるのが”自己嫌悪”。

今まで食べすぎてしまったのは「自分の意志が弱いせいなんだ」と言うふうに自己嫌悪に陥ると、実はそのストレスを”食べること”で埋めようとしてしまったりすることが知られている。(R

するとさらに自己嫌悪に陥ってストレスを溜めることになり、そのストレスを食べることで晴らす...という悪循環になってしまう。

実際に食べすぎてしまったときは自分を責めるのではなく自分を許すことで、次に食べすぎてしまう確率が下がることが知られている。(R

肥満の原因に関しても、「自分の意志が弱いからだ」と自分を責め出すとそれがストレスになり、それを食べることで解消するということになりかねない。

意外かも知れないが「肥満は自分が悪いわけではない。そういう食べる才能を持った脳で生まれてきただけ。」と割り切っている人の方が、無駄なストレスを溜めることもそのストレスを食べることで解消する必要もないのである。

まとめ

「太っている人=意志が弱い人」のようなレッテルが貼られてしまうことはよくあるが、実際はそういうわけではない。

太りやすい脳を持って生まれてきただけであって、そこには良いも悪いもないのである。

例え肥満でも自分を責めてしまることはない。

これから痩せれば良いのである。参考までにどうぞ。

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