科学的に正しいダイエット完全ガイド①『食事の摂取カロリーとタンパク質』

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「ボディビルダーのようにバキバキな腹筋を手に入れたいけど、食事の決め方がわからない。」

ダイエットを始めたいけれど右も左もわからない。けど怪しい方法は試したくない。あわよくば科学的なダイエットを実践したい。

そんな人のために、今回は論文から『科学的に正しいダイエット』をご紹介。

ダイエットにおいて、一番重要なのは”食事の総カロリー”と”タンパク質”。ということで、第一回目は『理論編:食事の摂取カロリーとタンパク質』になる。

記事の最後には計算フォームも用意しているので、今すぐ最適なカロリーを知ることができる。

目次

減量ペースは『週に体重×0.7%』がベスト

まず摂取カロリーについてだが、先に結論を言ってしまうと”週に体重×0.7%”の減量ペースがオススメ。

というのも、これ以上のペースで減量しようとすると次のようなネガティブな影響が強く出てしまうから。

  • 体の筋肉が分解される
  • 筋トレのパフォーマンスが下がる
  • テストステロンやレプチンなどのホルモンが減少する(ホルモンバランスが乱れる)

このことを実際に示したのが2011年に行われた研究。(R)

この研究はアスリートを対象にしたもので、ゆっくりダイエットするグループ(週に体重×0.7%)と急激にダイエットするグループ(週に体重×1.4%)を比較したのもの。

実験期間は4-8週間で、どちらも同じだけ体重を減らしたところで実験をストップした。

このようにして「減量ペースはダイエットにどう影響するのか?」を調べたところ、以下のような結果に。

  • 急なダイエットよりもゆっくりなダイエットのほうが脂肪が減った!(31% vs 21%)
  • 急なダイエットでは筋肉が-0.2%と変わらなかったのに対し、ゆっくりなダイエットは筋肉量が2.1%増えた!

ゆっくりなダイエットをしたグループは、急なダイエットをしたグループより脂肪が落ちただけでなく、なんと筋肉も増やすことに成功したのである。

ちなみに、急なダイエットグループのカロリー設定は”週に体重の1.4%減”だが、実際のカロリー摂取量は『週に体重の1%』だったことがわかっている。

これらの結果から、研究者は以下のように述べている。

減量期間に筋肉を増やし、トレーニングのパフォーマンスを上げたいアスリートは週に0.7%のペースに設定するのが良い。筋肉を維持したいだけなら、週に体重の1.0-1.4%までペースを上げてもいいかもしれない。

脂肪を減らしつつ筋肉をつけたいなら”体重の0.7%減”がベストで、何より脂肪を落としたいなら週に体重の1.0%くらいまでは減量スピードを上げてもいいと言っている。

研究者はこのように言っているが、この研究結果では減量ペースを1.0%まで上げても脂肪はがより落ちているどころか大して脂肪は落ちていない。

なので、ゆっくりダイエットグループと同じ”週に体重×0.7%の減量ペース”がベストな減量ペースだろう。

タンパク質は”徐脂肪体重×2.3g”がベスト

摂取カロリーが決まったので、次はタンパク質に関する話。

というのも、タンパク質は筋肉の材料になる上、実際にタンパク質量が足りないとダイエット中に筋肉が減りやすくなることが判明している。

それでは具体的にどれだけのタンパク質を摂取すればいいのだろうか?この問題に答えているのが2014年のメタ分析である。(R)

この論文はアスリートに関するダイエット研究6件を抜き出したもの。

ダイエット研究には肥満の被験者が多いが、この論文では対象がアスリートになっている。

これの何がいいかと言うと、一般的に痩せていれば痩せているほどダイエットでは筋肉が減りやすい。

なので、痩せ型のアスリートで筋肉が保存できる量のタンパク質なら、全人類にとって多すぎることはあっても少なすぎることはないのである。

そんなアスリートを対象にした研究6件を抜き出して分析したところ、筋肉を保存できるタンパク質量は”徐脂肪体重×2.3-3.1g"だった。

じゃあタンパク質を上限の”3.1g/筋肉量”摂ればいいかというと、そういうわけではない。

そんなにタンパク質を摂ってしまうと、糖質や脂質などの体にとって不可欠の栄養素が欠乏する可能性がある。

なので、タンパク質量は"徐脂肪体重×2.3g"に設定するのが妥当だろう。

ちなみに、徐脂肪体重は体脂肪率から簡単に求めることができる。具体的には「体重×(1ー体脂肪率)」である。

ここで『体脂肪率なんて知らないよ!』と思った方は、キャリパー法がオススメです。

310円で売っているキャリパーという道具を買うだけなので、経済的にもほぼ負担なく体脂肪率が測定できる。

あるいは、以下の画像から推測するのも一つの手。

体脂肪率と見た目の目安(左:男性 右:女性)
体脂肪率と見た目の目安(左:男性 右:女性)

体脂肪率がわかったら、あとは上記の式で筋肉量を計算し、それに2.3をかければベストなタンパク質量が算出できる。

まとめ

今回は、摂取カロリーとタンパク質についてまとめた。

最後にもう一度内容を確認しておこう。

  • 摂取カロリーは、減量ペースが”週に体重の0.7%"になるように設定する
  • タンパク質は”徐脂肪体重×2.3g"になるように割り当てる

ちなみに、この計算を自動でおこなってくれるツールが以下の記事になる。計算が面倒な方はぜひこのツールを使ってみてほしい。ぜひお試しあれ!

続きはこちら

さらに、このカロリー設定に関する話は以下の記事にも詳しく書いてある。もっと知りたい方はあわせてどうぞ。

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