「食事は小分けにして食べろ!」
というのが、長年のフィットネス界の常識だった。しかし、それは本当なのだろうか?
今回は、論文から『食事回数を増やすことのデメリット』をご紹介。
実は、食事回数を減らしたほうが空腹感を感じないことを示した研究があるのをご存知だろうか。
食事回数を減らすほど、食欲を抑えれる
今回紹介するのは、2018年のワシントン大学による研究。(R)
被験者となったのは男女12人で、”1日8食”と”1日3食”の2つのグループに分かれて3週間過ごしてもらった。
このようにして「食事回数が多い生活 vs 食事回数が少ない生活」でどちらが空腹感が増加するかを調査するため最終日に食欲をテストしたところ、以下のような結果に。
太いはっきりとした線で描かれているのが1日8食、薄い線で描かれているのが1日3食で、縦軸は食欲のスコアを示している。
このグラフを見ると、1日を通して8食グループのほうが3食グループよりも食べたい気持ちが大きいことがわかる。
正直言って、はっきりとした原因はわからない。
ただひとつ言えることは、1日の食事回数を増やして1食あたりの量を増やすほうが、ちょっとしかない貧しい食事を何回も摂るより食べたい気持ちが抑えられるということ。
1日の食事回数を増やしても空腹感が抑えられる根拠がないどころか、実際は常に食べたい欲求に襲われるだけなのである。
食事回数を増やしても、なんのメリットもない
ちなみに、巷には「細かく食事を摂ったほうが代謝が刺激されて早く痩せる」という都市伝説もあるが、こちらも真っ赤な嘘。
2015年のメタ分析や系統的レビューで『食事回数を増やすことは体重減少スピードに影響しない』と結論されており、これが現代科学の結論となっている。(R, R)
食事を細かく分けてもダイエットのスピードは変わらない。
むしろ食欲を増やすだけとなれば、小分けにする必要性は全くないだろう。
この話題については、下記の記事で詳しく説明している。もっと知りたい人はぜひ読んでほしい。参考までにどうぞ。