筋トレ中級者は”週6回”の高頻度トレーニングが効果的は本当なのか?

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「筋トレ中級者は高頻度トレーニングで週6で鍛えろ」

欧米のフィットネス業界では、一部の人々の間でこのような考えが流行っているのをご存じだろうか?

今回は、そんな「高頻度トレーニング」にまつわる話。

論文から「なぜ高頻度トレーニングが推奨されているのか」「なぜ中級者しか週6回で鍛えることができないのか」を紹介しよう。

目次

筋トレは慣れると回復が早くなる

まず、高頻度トレーニングは”筋トレ中級者”のテクニックとして叫ばれているもの。

というのも、筋トレ年数が長くなると筋肉の回復が早まる。

筋トレ歴2年以上の中級者ともなると、24時間もすれば十分に筋肉が回復するので、毎日トレーニングしても理論上は問題ないわけである。

この文脈でよく引用されるのが、2015年のサンパウロ大学による「トレーニング歴による筋トレ後の回復」について調べた論文。(R)

トレーニング後の筋修復(▲:経験者 □:初心者)
トレーニング後の筋修復(▲:経験者 □:初心者)

縦軸は筋合成を表しているのだが、筋合成が活発ということは「筋肉の修復」が行われていること。

数値が高くなっている間は回復期間であるということになる。

筋トレ初心者(□)は、筋トレ後30~50時間後も数値が高いのに対して、筋トレ中級者(▲)は10時間もすれば筋肉が回復していることがわかる。

ちなみに、1回のトレーニングにおける筋合成の合計は初心者のほうが大きくなっている(右上のグラフ)が、これは筋トレ初心者は回復に加えて新しい筋肉の合成が加味されており、筋トレ初心者というのは筋肥大ポテンシャルが高いからと思われる。

何はともあれ、筋トレ中級者は回復時間が短いので、筋トレの間隔をあまり空けない”高頻度トレーニング”がいいという話になるのである。

高頻度トレーニングは実際に効果があるのか?

理論的には高頻度トレーニングが効果的とはいえ、実際に高頻度トレーニングは効果があるのだろうか?

ということで、実際にヒトで調べた研究を見てみよう。

まずは、この高頻度トレーニングの元祖とも言える、極秘研究(論文として出版されていない)の”ノルウェー高頻度トレーニング計画(Norweigian High Frequency Project)"を紹介しよう。(R)

この研究は、16人のパワーリフターを対象に”週3回vs週6回”の筋トレを比較した研究。

その結果、筋トレのボリュームを揃えたにも関わらず、週6回のほうが筋力がアップし筋肥大したのである。

左から1RM・筋肉厚さ:筋肉の断面積(黒:週3回 白:週6回)
左から1RM・筋肉厚さ:筋肉の断面積(黒:週3回 白:週6回)

一番左が筋力、真ん中が外側広筋の筋肥大率、一番右が大腿四頭筋の筋肥大率なのだが、どの指標でも色が薄い週6回グループの方が数値が高いことが分かる。

つまるところ、高頻度トレーニングは「実際にヒトで試しても効果あり」となったのである。

とはいえ、この研究以外に高頻度トレーニングの有用性を示した論文はないし、この研究も論文の出版社から正式に出された者ではない。

それどころか、最近の研究では「高頻度は別に有利じゃない!結局ボリューム」という研究が多い。(R,R)

つまるところ、ボリュームを揃えてしまったら高頻度トレーニングが本当に効果的なのかは確証が持てない、と言うのが現時点での結論なのである。

高頻度トレーニングは、ボリュームを楽に増やせる

とはいえ、現実的な問題として、研究者でもない限り「ボリュームを揃えよう」なんて思う人は滅多にいない。

むしろトレーニーとしては、「いかに楽にボリュームを増やすか」が死活問題になってくる。

そんなとき、高頻度トレーニングが役立つかもしれない。

というのも、筋トレの頻度を増やすほど、ボリュームは上がる傾向にあるからだ。

実際に、いくつかの研究でも筋トレの頻度を増やすほど、ボリュームが上がり筋肥大に有利であることが報告されている。

  • 2018年の研究:週3vs週6の筋トレを比較したところ、週6はボリュームが上がり筋力も筋量も上がった!(R)
  • 2018年のメタ分析:筋トレが高頻度になるにつれて、自然とボリュームが増えて筋トレの成果が出やすかった!(R)

実験のように意図的にボリュームを固定しない場合、高頻度トレーニングはボリュームを増や筋トレの効果も出やすくなるのである。

高頻度トレーニングには明確なデメリットがあるわけではないので、筋トレ中級者なら一度高頻度トレーニングを試してみるのもいいかもしれない。

まとめ

ちなみに、筋トレ初心者には高頻度トレーニングは推奨されていない。その理由は、先ほども言った通り、筋肉の回復に1日以上かかるから。確実にオーバートレーニングになる。

しかし、筋トレ中級者なら、高頻度トレーニングは選択肢の一つになりうる。さしたデメリットもないし、自然にボリュームが増せる可能性もある。

ちなみに、高頻度トレーニングでは「絶対に追い込んではいけない」と言うのが鉄則になる。

と言うのも、筋トレで追い込んでしまうと回復時間が伸びてしまい、毎日同じ部位を鍛えるのはオーバートレーニングになりかねないからである。

高頻度トレーニングを行うときは、絶対に追い込まずに各部位を1種目3セットもやれば十分。

自分もそうだが、ヒトによっては高頻度トレーニングが好みな可能性があるので、是非一度試してみてはいかがだろうか。

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