体重を1kg減らすためには”7200kcal”必要?いいえ”9098キロカロリー”です。

「体重を1kg落とすにはどれくらいのカロリー不足が必要なんだろう?」
ダイエットをしている人なら一度は疑問に思ったことがあるはず。
そして、ネットで調べるとほとんどのサイトで「体重を1kg落とすためには7200kcal」と出てくる。
しかし、これはあくまで体の代謝が変化しない前提での理論でしかない。
実際にはダイエットで代謝低下は付き物で、実際に体重を1kg落とすために7200kcalでいいのかは疑問が残る。
今回は論文から『体重を1kg落とすために必要なカロリー』に関する話。
実際には、体重を1kg落とすために必要なカロリーは7200kcalではなく9098kcalであることが判明したのである。
9098kcalのカロリー制限で体重が1kg減る
今回紹介するのは2009年にキール大学が行った研究。(R)
被験者となったのは肥満女性48人で、彼女らには1日1000kcal摂取するダイエットを14週間行ってもらった。
この厳しいダイエットを耐え抜き、被験者たちは8.4kgの減量に成功したのだが、そのとき体組成を詳細に測定したところ、以下のようなことが判明した。
- 体重減少の87%が脂肪、13%が筋肉によるものだった
- 体重1kgあたり7700kcalで計算すると、実際の体重減少は予想値のたった44%にしかならなかった
- 実際のダイエットでは、体重1kgを落とすためには9098kcalのカロリー不足が必要だった
実際に被験者にダイエットをさせてみたところ、体重1kgあたり9098kcalのカロリー不足が必要だったのである。
というのも、摂取カロリーを減らしても、体は省エネになって消費カロリーを減らしてしまう。
これは”適応熱生産”と呼ばれるのだが、この効果によって理論以上に摂取カロリーを減らさなければ脂肪は落ちないのである。
結果として、実際のダイエットでは7700kcalでは体重を1kg落とすことはできず、9098kcalも必要だったのである。
まとめ
7200kcalで計算すると、『体重が予想以上に全然減らなかった!』と言うことになりかねない。
例えば1ヶ月に3kg痩せたいという場合は、21000kcalを30日で割るのではなく、27000kcalを30日で割る方がいいと言えるだろう。参考までにどうぞ。