ダイエットに睡眠が超重要!なんてことはもはや常識。
しかし、「睡眠は大事」とわかっていても、実際に何時間寝ればいいの?他に何を気をつければいいの?と疑問は尽きない。
ということで、今回は『トレーニーに睡眠睡眠改善をしてもらったら劇的にダイエットが効率化した』という研究をご紹介。
ダイエットに最適な睡眠時間から寝る前の過ごし方まで、ダイエッターに役立つ睡眠ガイドラインになっている。
睡眠を意識してもらっただけで脂肪がより減った
今回紹介するのは2020年にノルウェーの大学が行った研究。(R)
「睡眠のアドバイスは筋トレの成果を上げるのか?」を調べた研究で、対象となったのは筋トレ経験がなかった男性22人。
被験者は10週間にわたり筋トレを始めることになるのだが、その際2つのグループに分けた。
- 筋トレ&睡眠指導グループ
- 筋トレだけグループ
片方のグループは筋トレを始めるときに睡眠指導を受けたのに対し、コントロール群は同じく筋トレを始めたが睡眠指導は受けなかった。
睡眠指導はノルウェー睡眠障害センターのガイドラインに沿って行われ、具体的な指導内容は以下の通り。
- 寝るときに部屋を暗くし、静かで涼しい環境を作ること
- 週末も含め、同じ時間に寝て起きること
- 8時間は睡眠時間を確保すること
- 寝る2時間前は以下のように過ごすこと
- 照明を暗くする
- スマートフォンやPCを見ないか、ブルーライトフィルターを使い光量を落とす
- エクササイズをしない
- 食べ物やカロリーのある飲み物(コーヒーや紅茶)を摂取しない
- 気持ちが落ち着く活動をし、対人関係のトラブルなどは避ける
- 朝目覚めたら、すぐにできるだけ多くの光を浴びること
- コーヒーは寝る前の6時間は飲まないこと
- 目覚ましがなくても起きれる十分な睡眠時間を確保すること
- ベッドの中で電子機器を使わないこと
- 夜寝るときや夜中に目覚めたときはリラックスできる方法を実践すること
内容としては、良い睡眠をとるためによく言われるオーソドックスなもの。
一つ心に留めておいてほしいのが、実験群の被験者は”これらのガイドラインを絶対に守らなきゃいけない!”というわけではなかったこと。
そうではなく、”これを心がけてね”と定期的にリマインドされただけ。
そして参加者は筋トレを始めるわけなのだが、その内容は全身トレーニングを週2で行うもの。
具体的な種目はレッグプレス、チェストプレス、ラットプルダウンなど。前半5週間は研究者が参加者を手取り足取り教え、後半5週間は自立して各自トレーニングをしてもらった。
こんな感じで10週間過ごしてもらい、実験終了時にDXAで脂肪と筋肉量を調べた結果が以下。
まず、当たり前の結果としてどちらのグループも筋肉が増えている。
そして、どちらのグループも見事脂肪が落ちている…が、睡眠アドバイスをもらったグループは倍近く脂肪を落とした。
(筋トレ初心者なので、何気に筋肉を増やし脂肪を落とすリコンプを達成している。)
ちなみに、この研究では食事指導は行われていない。本当にただ睡眠アドバイスをしただけで、筋トレの効果が上がったということ。
睡眠改善の実践は口で言うより難しいが、倍近くも脂肪が落ちるとなれば、寝る前にスマホをいじりたくなるのを我慢するのなんて朝飯前じゃないだろうか。
まとめ
ダイエットの文脈で「何時間睡眠を取ればいいのか?」「どんなことに気をつければいいのか」といったことを明らかにした研究は貴重。
効率的にボディメイクしたいのなら、ひとまず8時間睡眠と寝る前2時間のデバイスはやめるべき。ぜひお試しあれ!