ボディメイク

筋トレは何セットやればいい?初心者がハマりがちな落とし穴は”やりすぎ”

「筋トレは何セットやればいいんだろう?」

これは、筋トレ初心者が最初にぶち当たる疑問。

今回は、論文から「筋トレに最適なセット数」に関する話。

実は筋トレに必要なセット数というのは意外と少なく、筋トレ初心者はやりすぎているケースも少なくないのである。

筋トレをするなら、まずは”週に10セット”が目安

これから筋トレを始めるなら、まずは1筋群あたり週10セットから始めるのがいいだろう。たとえば胸のトレーニングを週2回行っているなら、1回のセッションで行う胸トレは5セットということになる。

というのも、週10セットまでなら筋トレは「やればやるほど効果が出る」ことがほぼ確実だから。

このことを示したのが、2017年の「筋トレのセット数と筋肥大」の関係を調べたメタ分析。(R

この論文は15件の研究を抜き出したもので、週あたりのセット数と筋肥大についてメタ分析したところ、以下のような結果になった!

  • 週10セットまでは、筋トレのセット数が増えるほど筋肥大した
    (<5セット:+5.5%、5~9セット:+7.2%、>10セット:+8.6%)
  • 週10セット以上は、データが少なくセット数と筋肥大の関係は不明だった

筋トレのセット数と筋肥大の間には、やればやるほど効果が出る”用量依存性”があった。しかし、それは週10セットまでの話で、それ以上はデータ不足で”わからない”という結果になったのである。

ちなみに、この論文でメタ分析にかけられた研究のほとんどは初心者を対象にした研究。「筋トレ初心者はまず週10セットから始めよう!」と聞いたことがある人もいるかもしれないが、その話の出どころはこの研究である。

そして、週10セットというのは補助的種目も含まれることに注意しよう。プレス系は上腕三頭筋の1セットにカウントしているし、ローイング系は上腕二頭筋の1セットにカウントしている。

週10セットと聞くと多いと思った人もいるかもしれないが、実際は補助種目ありなのでそこまで多くはないのである。

最適なトレーニングのボリュームは個人差が大きい

ここで「週10セットまで用量依存性が見つかったなら、どうせそれ以上のセット数でもやればやるほど効果が出るんじゃないの?」と思う人もいるかもしれない。

しかし、実際はそういうわけではなさそうで、筋トレのボリュームは増やしすぎると逆効果になる可能性がある。

このことを示したのが、2017年の「10セット法」について調べた研究。(R

10セット法というのは、名前の通り筋トレを1エクササイズ10セット行うというもので、別名「ジャーマンボリュームトレーニング」とも呼ばれる高ボリュームのトレーニング法である。

被験者となったのはトレーニー19人で、彼らに"5セット vs 10セット”の2つのグループに分かれて筋トレをしてもらった。実際のエクササイズは以下の通り。

  • セッション1
    1. ベンチプレス:10回× 5 or 10 セット
    2. ラットプルダウン:10回 × 5 or 10セット
    3. インクラインベンチプレス:10回 × 4セット
    4. シーテッドロー:10回 × 4セット
    5. クランチ:20回 × 3セット
  • セッション2
    1. レッグプレス:10回 × 5 or 10セット
    2. ランジ:10回 × 5 or 10セット
    3. レッグエクステンション:10回 × 4セット
    4. レッグカール:10回 × 4セット
    5. カーフレイズ:20回 × 3セット
  • セッション3
    1. ショルダープレス:10回 × 5 or 10セット
    2. アップライトロー:10回 × 5 or 10セット
    3. トライセップスプッシュダウン:10回 × 4セット
    4. バーベルカール:10回 × 4セット
    5. シットアップ:20回 × 3セット

10セットグループはメインの種目が10セットなのに対して、5セットグループは半分の5セット。そして、サブの種目はどちらのグループも3,4セットとなっている。

この条件で6週間筋トレをしてもらったところ、以下のような結果になった。

  • 三頭筋の厚さは10セットグループのほうが有利だった!
  • (10セット:+10.7%, 5セット:+5.6%)
  • 二頭筋の厚さは5セットグループのほうが有利だった!
    (10セット:+0.9%, 5セット:+7.3%)
  • 筋力向上は5セットグループのほうが大きく、その値はベンチプレス(10セット:+6.2%, 5セット:14.9%)、ラットプルダウン(10セット:+4.5%, 5セット:+15.1%)だった!

三頭筋の厚さは10セットのほうが有利だが、おおむね5セットのほうが有利という結果になったのである。

ちなみに、この研究で被験者となっているのは筋トレ歴1年ほどのトレーニー。この筋トレ歴で今回の研究みたいに高ボリュームにしてしまうと、オーバートレーニングになってしまいむしろ逆効果になるのである。

まとめ

筋トレを始めるとき、ついつい張り切って何セットもやってしまいがち。しかし、実際は補助種目含めて週10セットと、やるべきセット数はそこまで多くない。

そして、筋トレ歴が上がってくるとセット数は増やしていく必要がある。その増やし方については以下の記事で詳しくまとめているので、気になる人はぜひ読んでほしい。