頻繁に足がつるけど、原因がいまいちわからない。
もしあなたがカフェインをよく摂取するなら、その原因は”カフェイン”にあるかもしれない。
今回は、論文から『カフェインと筋けいれん』に関する話。
実は、カフェインは摂取量が増えれば増えるほど足がつることが判明しているのである。
カフェインと”筋肉のつりやすさ”には関係がある
足が頻繁につるようなら、カフェインの摂取を見直したほうがいいかもしれない。
というのも、近年の研究で「カフェインは筋痙攣に関係している可能性がある」と報告されているからだ。
カフェインを摂取することで足がつる、というのはあまり聞き馴染みがないかもしれない。
しかし、例えば2007年のケーススタディでは、54歳の男性にカフェイン入りの薬を控えるように指導したところ、実際にふくらはぎがつらなくなったことが報告されている。(R)
さらにこの研究では、男性に再度カフェイン入りの薬を服用してもらったところ、またふくらはぎがつるという症状が現れるようになったことが報告されている。
この研究で足がつるようになったカフェイン量は、1日あたり900mgというかなりの高容量。
しかし、コーヒーやサプリなどをかなり頻繁に摂取していている人にとっては絶対に届かない値ではない。もしカフェインをかなり大量に摂取している自覚があり、なおかつ足がつることに悩まされているならカフェインの摂取を控えたほうがいいだろう。
他には、2014年のノースダコタ大学による研究でも、”カフェインの摂取”と”筋肉のつりやすさ”には関連があると報告されている。(R)
この研究は17人の男女を対象にしたもので、3日間にわたり被験者にはそれぞれ0mg、250mg、500mgのカフェインを摂取してもらった。
その後、カフェインの摂取前と摂取後で筋肉のつりやすさを測定。
結果は『16Hz、17.4Hz、19.4Hz』と、カフェインの摂取量が増えるごとに筋肉がつる閾値が上がったことが報告されている。
要するに、先ほどの研究とは異なり、カフェインを摂取するほど筋肉はつりづらくなったのである。
この2つの研究からは、当然「結局カフェインで足はつるの?どっちなの?」という疑問が湧いてくる。
しかし、残念ながら現段階ではこの疑問に答えることはできない。というのも、カフェインは足のつりやすさと関係があることはわかっているが、その効果がどっちなのかはいまだによくわからないのである。
”カフェインの摂取”と”筋肉のつりやすさ”には関係があるようだ。しかし、具体的に”カフェインの摂取”と”筋肉のつりやすさ”にどのような関係があるかについては、更なる研究が必要である。
単に『カフェインが筋肉のつりやすさに関係がありそう』ということしかわかっていないが、もしあなたがカフェインをよく摂取し、その上で足がつりやすいなら、カフェインの摂取量を減らしてみる価値はあると言えるだろう。
まとめ
足がつる原因は、”脱水”や”運動のし過ぎ”などである可能性が高い。
しかし、これらの原因に全く思い当たるふしがないにも関わらず足がつるというなら、それはカフェインが原因かもしれない。
カフェインの摂りすぎに少しでも心当たりがあるなら、一度カフェインの摂取量を減らしてみてはいかがだろうか?