朝ご飯をしっかり食べて代謝を上げよう!というのが一昔前には常識だった。
しかし、いつの間にか”朝ご飯を抜いて断食をすれば痩せる!”という考えが取って代わり、時代はすっかり断食ブームに。
今回の記事は、今や前時代的になりつつある”朝食”の話。
というのも、実は朝ご飯をしっかり食べると痩せる!というエビデンスはわりとある。
それでは早速「朝ご飯のメリット」を見ていく...前に朝ご飯を抜くメリットを見てみよう。
16時間断食はカロリー摂取量が減る、ゆえに痩せる
「朝ご飯を抜いて16時間断食」というのは今やすっかり市民権を得たが、この断食がダイエットに効果的な理由はめちゃくちゃ単純。
食事時間を制限すると単純に食べれる量が減るので、自然とカロリー制限になって痩せるというもの。
例えば、2018年に食事時間を8時間に短縮したら痩せるか?」という研究が行われている。(R)
この研究は肥満男性23人を対象にしたもの。
結果としては、被験者の食事時間を8時間に短縮しただけで、彼らの摂取カロリーが1日341kcal減少し、12週間で体重が2.6%落ちた。
この研究ではカロリー計算などは一切行われていない。
つまり、本当に食事時間を狭めただけ。意図的なカロリー制限なしで痩せるこの結果はなかなかすごい。
じゃあトレーニーではどうなのか?
結論としては、16時間断食と筋トレを組み合わせることで同じく自然とカロリー摂取量が減って痩せる。
その上、筋トレをしているので筋肉も維持できることがわかっている。
このことを示したのが2021年の「16時間断食と筋トレの組み合わせは体組成にプラスか?」というメタ分析。
このメタ分析では8件の研究を抜き出したところ、筋トレと16時間断食を組み合わせると筋トレ&従来の食事法より「自然と摂取カロリーが減って脂肪が落ち(-1.36kg)、筋トレと高タンパク質によって筋肉が維持できる(-0.27kg)」という結果になった。(R)
ここで「いやいや、でも若干筋肉が減少しているじゃん?」と思うかもしれないが、これは2018年の研究が原因。(R)
この研究では食事時間が4時間と極めて短い上に、コントロールグループが”1.4kg/体重”のタンパク質を摂っているのに対し、16時間断食グループは”1.0g/体重”とかなり少ない、というお粗末なもの。
逆に言えば、他の7件の研究を見ると、1.6g/体重以上の高タンパク質と筋トレ、そして16時間断食を組み合わせることで、筋肉は落とさずに自然とカロリーが減り、体型が大幅に改善することがわかる。
というのは以前の記事でも書いた話。
16時間断食のメリットはわかったので、早速本題の朝ご飯のメリットの話をしよう。
朝ご飯をしっかり食べたら実際に痩せた
何事も論より証拠、ということでまずは「実際に朝食をガッツリ食べることで女性が痩せた!」という2013年の研究をご紹介。(R)