「筋肉をつけながら脂肪を落としたい」
これは全トレーニーの夢だろう。
これは欧米では”Recomposition(リコンプ)"と呼ばれており、最近のフィットネス界隈でも大流行な気がする。
リコンプが可能な人として、まず真っ先に思いつくのがステロイド使用者だろう。
しかし、ナチュラルとして生きることを決意したからと言って、リコンプを諦めてしまうのはもったいない。
もしあなたが筋トレ初心者なら、リコンプを狙う絶好の機会である。
筋トレ未経験者に”筋トレ&ダイエット”をさせた
今回紹介するのは2016年のマクマスター大学による論文。(R)
主題としては「運動量が多いダイエットにおける高タンパク質ダイエットの効果」を調べた研究。
研究者は40人の筋トレ未経験の肥満男性(体脂肪率24%くらい)を集め、”-40%のカロリー制限”をしてもらうことに。
このとき、被験者を”高タンパク質vsコントロール”で2つのグループに振り分けた。各グループの食事内容は以下の通り。
高タンパク質 | コントロール | |
タンパク質 | ”体重×2.4g" | "体重×1.2g" |
炭水化物 | 311g | 286g |
脂質 | 38g | 86g |
まず、高タンパク質グループは”2.4g/体重”とそれなりに多めのタンパク質。
そして、カロリー制限中でもトレーニングをしっかりできるようにするため、どちらのグループも炭水化物の量は違いが出ないように設定されている。
運動内容は、週2回の筋トレと週2回ずつのSIT&HIIT(有酸素運動)をしてもらうというもの。
さらには、座りがちにならないように1日12000歩も歩かされているので、運動量としてはかなり高いと言える。(研究者はたぶんドSなのだろう)
この条件で4週間のダイエットをしてもらったところ、結果は以下のようになった。
- 高タンパク質グループは筋肉が増えた!(+1.2kg vs ±0kg)
- 高タンパク質グループのほうが脂肪が減った!(-4.8kg vs -3.7kg)
まず、コントロール群は脂肪を3.7kg落とした上、筋肉量も±0kgなのでしっかり維持している。4週間なのでなかなかの結果である。
そして、高タンパク質グループは脂肪を4.8kgも減らした上、筋肉が1.2kgも増えたのである。
どちらも落とした体重には大きな差はない。
しかし、高タンパク質グループの方が1.2kgも体重を増やし、大幅な体型改善を達成したのである。
駆け出しトレーニーはリコンプを狙うべし
研究者は以下のように言っている。
今回の研究では、若い肥満男性が高タンパク質でダイエットをすると、質の高い減量をすることが可能であることを表している。
筋トレ初心者というのは、筋肉の肥大ポテンシャルが高い。
なので、ダイエット中でもしっかりとタンパク質をとって筋トレをすれば、リコンプするのも夢ではない。ぜひお試しあれ!
リコンプの詳しい実践方法を知りたい方は、こちらの記事をどうぞ。