トマトや豆類に多く含まれる”レクチン”が体に与える悪影響と対処法を紹介

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トマトやじゃがいも、豆腐といえば体に良いイメージがあるだろう。

しかし、実はこれらの食べ物に多く含まれる”レクチン”というタンパク質は体に毒性があると言われていることをご存知だろうか。

レクチンなんてあまり聞いたことないかも知れないが、例えばグルテンなんかもレクチンの一種。

今回は、論文から「レクチンの毒性と対処法」をご紹介。

レクチンには確かに毒性があるが、実は加熱調理することによってほとんど無害化することができるのである。

目次

レクチンとは?

そもそもレクチンとは何なのだろうか?広辞苑では以下のように説明されている。

糖鎖と結合するタンパク質の総称。細胞を凝集、または分裂させる効果がある。

広辞苑 第7版

実は動物も植物もレクチンを体の中に持っている。つまり自然界ではありふれたタンパク質なのだ。

その中でも特に植物にレクチンが多く用いられていることが多い。レクチンを身を守る手段として使っているのだ。(R)

というのも、レクチンは糖鎖にくっつくという性質を持っている。この性質のためにレクチンは動物に対して毒性を示し、それが植物を守っているとされている。

レクチンは体にどんな影響を与える?

野菜などに含まれているレクチンだが、消化酵素によって分解されづらいという性質を持っている。

そのため、食事から摂取したときに消化の過程では分解されず、容易に腸まで到達する。

結果として腸内で悪さをするとされているのだが、ここからは2件の論文から有害性を見ていこう。(R, R)

まず、レクチンが腸に到達すると腸内の細胞や粘膜であるムチンにくっつく。その結果、栄養の吸収を邪魔したり、腸内に悪玉菌が増やしたりするとされている。

また、腸の細胞にくっついたレクチンは、そのまま細胞の中に取り込まれ体内に侵入する。

これにより体に免疫反応を引き起こしたり、膵臓にダメージを与えインスリンを減らしたりする可能性があるとさえ言われている。

しかし、実はこれらの治験が得られた実験の多くは動物実験。実際にヒトに対してどの程度害があるのかははっきりしていない。

レクチンは加熱調理によって無害になる

様々な悪影響があるとされているレクチン。

もしレクチンを多く含む食品で吐き気がするなどの症状が現れる場合は控えたほうがいいが、ヒトではどれくらい悪影響があるかは不明なので、現在症状がないならそこまで気にしなくていいだろう。

もっと言うと、レクチンは加熱調理によって無害化される。加熱調理さえしていれば全く気にする必要はない。(R, R)

実際に、レクチンを多く含まれる食品の豆は、煮込むことによってほぼ全てのレクチンが取り除かれる。

豆類などを食べたときに「腹部に膨張感を感じる」「下痢になる」「吐き気を感じる」のような症状がない場合には、レクチンの摂取を気にする必要はないだろう。

レクチンが多く含まれている食べ物

最後に、レクチンが多く含まれている食材はいかのようなもの。

  • ナス、トマト、ピーマン
  • じゃがいも
  • メロン
  • 豆類(ピーナッツや枝豆、豆腐など)
  • 小麦

加熱調理をすればほとんど無害化されてしまうし、基本的にレクチンは気にする必要はない。

しかし、これらの食品をあまりに生で食べすぎると胃腸が荒れてしまうかも知れない。

そんなときは控えたほうがいいだろう。参考までにどうぞ。

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