痩せたければ夕食を少なくしろ!
夜遅くにご飯をたべると太る!
ダイエットしたことがある人なら一度は聞いたことがあるこの言葉。
実際に正しいのでしょうか?
- 夜ごはんは太ると言われるようになった理由
- 夜ごはんが太ると言われるメカニズム
- 実際に夜ごはんを抜くことはどれだけ意味があるのか?
結論を言うと「夕飯を軽くするほうが痩せる」は事実ですが、実際にそこまで気にする必要はありません
観察研究では、太っている人ほど夜ごはんが遅い傾向にあった
痩せたければ夕食を少なくしろ!
今では一般常識のようになっているこの話ですが、多くの観察研究で「夕食のカロリー摂取量が多い人ほど体重が重い」ということがわかっています
110名を対象にした観察研究。
肥満の人はそうでない人より、カロリー摂取の中間値(midpoint)はメラトニン放出に1.1時間近い時間だった。
DLMOというのは、”Dim light melatonin onset”のこと。
いわゆる”生物学的夜”を表しており、学術的には夜のこのメラトニン放出からを”夜”と定義している。[2]
肥満の人ほどDLMOに近い時間にカロリーを摂取する傾向があったということは、肥満の人ほど生物学的な夜に多くのカロリーを摂る傾向があったことがわかっているということです
この観察研究の結果に加えて、「夜ご飯をたくさん食べると太る」と言えそうなメカニズムもいくつかあるために「夜ごはん=太る」というイメージが定着している。
ありそうなメカニズム①夜のほうが食事による熱生産が少ない
メカニズムの一つ目として、夜のほうが食事で刺激される熱生産が小さいことがある。
被験者となったのは普通体型の男性16人で、クロスオーバーデザイン。
- 朝食250kcal、昼食500kcal、夕食1000kcalを摂取
- 朝食1000kcal,昼食500kcal、夕食250kcalを摂取
クロスオーバー試験というのは、被験者が1つの条件をこなした後にウォッシュアウト期間を設けてもう1つの条件をこなす実験方法です。
結果として、食事性熱生産は夜の方が朝よりも50%も低かったことが報告されている。
この研究は「夕飯を食べると太る理由」としてもよく引用されますが、実際の数値を見てみると「おやおや...?」となってくることが分かります
- 朝➡0.24kcal/min
- 夜➡0.13kcal/min
夕食による食事性熱生産は確かに相対値で考えると朝より50%ほど低いとはいえ、その絶対値はたったの1分当たり0.11kcal。
1時間で考えても7kcal未満という微々たる値になっている。
実際にこの値にどれくらいの意味を見出すかはその人次第で、自分の場合は「正直意味ない」と思います
ありそうなメカニズム②エネルギー消費量が増える
「夕飯を食べると太る」の2つ目のメカニズムが、エネルギー消費量に関する話です
実際に食事の時間を後ろにずらしたところ、エネルギー消費量が減少したことが報告されている。