「食べ過ぎた分を取り返すために、次の日をヨーグルトや野菜だけしか食べない!」
これはダイエッターにはよく見られる行動だが、そんなことは必要ないどころか、むしろダイエットが失敗する原因になる。
というのも、食べ過ぎてしまった翌日というのは、むしろ普段より食べたくなっている状態。
そんなとき普段以上に制限しようものなら、普通の量しか食べていないとしても「食べ過ぎてしまった...」となり、罪悪感でさらにドカ食いしてしまうハメになりかねない。
今回は論文から「食べすぎた翌日の対処法」に関する話。
2,3日食べすぎたくらいではヒトは太らない。食べすぎた翌日は無理に取り返そうとせず、普通の食事に戻せば十分なのである。
食べ過ぎた次の日は、普通の食事に戻すことに専念する
食べ過ぎた次の日は、普通の食事に戻すことに専念すべき。食べ過ぎた分を取り返そうと、いつもより厳しい食事制限をするのはタブー。
『食べ過ぎた次の日は、もう満足したはずだから普通の食事に戻すのは簡単』
そう考えているかも知れないが、実は食べ過ぎた次の日というのは、またドカ食いする危険性が高いのである。
あなたが食べ過ぎたとき、それは大体『甘いお菓子やケーキ』や『脂っこいラーメンなどの食事』だろう。
おそらく野菜やオートミールではないはず。
これらの食材は脳の報酬系と呼ぶところを刺激するのだが、翌日は脳がこの快感をまだ覚えている。
なので、普通の食事ですらなんだか物足りないと感じることも多く、野菜やヨーグルトだけで我慢するというのは不可能に近い。
こんな状態で厳しい食事制限なんてしようものなら、我慢できず『つい少し食べちゃおう』からの『今日はもうチートデイにしちゃおう』になる確率が高い。
食べ過ぎた翌日は、食べ過ぎが習慣化しないよう普通の食事に戻せば十分。
そもそも、2,3日食べすぎたくらいではヒトは太らない。翌日に取り返す必要など全くないのである。
ヒトは2,3日食べ過ぎたくらいでは太らない
「ヒトは2,3日食べ過ぎたくらいでは太らない」
このことを示したのが2014年に行われた福島大学の研究。(R)
この研究は10人の被験者を対象にしたもので、実験自体は彼らに3日間だけ食べ過ぎてもらうというかなりシンプルなもの。
被験者が普段摂っているカロリー量2452kcalに対して、3日間だけ一日3906kcalの食べ過ぎをしてもらった。
これだけの量を3日間も食べすぎたら太りそうなものですが、3日後に体脂肪率を測定したところ、結果は全くの逆。
なんと、体脂肪率が『14.4%→13.9%』と、むしろ減少していたのである。
ちなみにこの研究では「体重の増加」が報告されているが、研究者は「これは水分が増えただけで脂肪が増えたわけではない」と結論している。
もちろん常に食べすぎてしまえば体脂肪は増える。しかし、たった2,3日食べすぎたことで脂肪が増えることはないのである。
まとめ
2,3日食べすぎたくらいで太ることはないのだから、翌日に焦って食べすぎた分を取り返そうとして過度な食事制限をする必要はない。
食べすぎた翌日に過度な食事制限なんて不可能に近いことをやろうとすると、普通の量を食べただけでも下手に罪悪感を抱え込んでしまうだけである。
食べすぎた翌日はいつも通りの食事に戻す。それくらいの努力がちょうどいいのである。
そもそもドカ食いを止められないというなら、それはダイエット法が悪いのかも知れない。
そんな人は以下の記事が役立つかも知れない。参考までにどうぞ。